バンコクのディンデーン区で、約9,000万バーツ(約4.5億円)規模の株式詐欺事件で8年間逃亡していた男が逮捕されました。この男は元証券ブローカーと共謀し、顧客になりすまして資金を詐取した疑いが持たれています。Khaosodが報じたところによると、タイ警察は、投資家に対し、特別なポートフォリオやIPO株の割引を謳う詐欺に注意するよう呼びかけています。
この記事の要約
- タイ・バンコクで、約9,000万バーツ(約4.5億円)の株式詐欺事件の主犯格が8年の逃亡の末に逮捕されました。
- 容疑者は元証券ブローカーと共謀し、顧客のふりをして不正に資金を引き出していました。
- タイ警察は、不審な投資話や個人口座への送金を避けるよう、国民に注意喚起しています。
バンコクで8年間の逃亡犯を逮捕:9000万バーツ株式詐欺事件
2026年3月23日、タイ警察庁のパッタナサック・ブッパースワン警視総監の指揮の下、捜査当局は、約9,000万バーツ(約4.5億円)規模の株式詐欺事件に関与し、過去8年間逃亡していたシリサック容疑者(39歳、姓は非公開)をバンコク都ディンデーン区の路上で逮捕しました。
シリサック容疑者には、バンコク南部刑事裁判所が2018年3月13日に発行した逮捕状に基づき、「共同窃盗罪」、「虚偽の情報をコンピューターシステムに導入し、他者に損害を与える行為」、「証券取引法に基づく法人の運営責任者として不当な利益を得るための行為」の容疑がかけられています。
元証券ブローカーと共謀:巧妙な詐欺手口
本事件は2013年から2016年にかけて発生しました。シリサック容疑者は、証券会社ユアンタ(タイランド)社の元投資アドバイザーであるジャスミン容疑者、およびその他の共犯者2名を含む計3名で共謀し、雇用主である同社から資金を不正に窃取しました。手口は、「顧客になりすます」というものでした。実際には他の顧客が投資目的で送金した資金であるにもかかわらず、それが自分自身の資金であると偽って会社口座に振り込まれた金を主張し、不正に引き出していました。
捜査により、シリサック容疑者は、自身の個人メールや送金アプリケーションを通じて、証券運用部門の従業員に虚偽の情報を送りつけ、送金が自分自身の資金であると確認させた上で、引き出し手続きを進めていたことが判明しています。
8年の逃亡生活に終止符
この事件による被害総額は、およそ9,000万バーツ(約4.5億円)に上ります。以前、共犯者のジャスミン容疑者は2018年初頭にすでに逮捕され、刑事訴追されていました。そして今回、8年間の逃亡生活を経て、ようやく捜査当局はシリサック容疑者の逮捕に成功しました。
取り調べに対し、容疑者は逮捕状に記載された人物であることは認めたものの、すべての容疑を否認しています。警察は容疑者を刑事訴追のため捜査官に引き渡しました。
タイ警察からの注意喚起:投資詐欺から身を守るために
捜査当局は、国民に対し、あらゆる形態の投資、特に「優良顧客向け特別ポートフォリオ」や「市場価格より安いIPO株の割り当て」を謳うケース、およびリターンや株価を保証する投資話には細心の注意を払うよう呼びかけています。これらは通常の投資ではありえない、詐欺的な手口である可能性が高いためです。
また、投資アドバイザーやその他の個人の口座へ資金を送金することも避けるべきです。このような行為は、証券会社の業務規範に重大に違反するものであり、簡単に詐欺の被害者となる可能性があります。
Thai-Picks View
タイにおける金融詐欺、特に投資詐欺は残念ながら後を絶ちません。近年、デジタル経済の発展に伴い、新しい金融商品やサービスが登場する一方で、それを悪用した詐欺の手口も巧妙化しています。しかし、バンコクの金融街や中心部の観光エリア(例:アソークやサイアム周辺のカフェ街)では、金融機関がセキュリティ対策を強化しており、過度に心配する必要はありません。多くの場合、被害は個人の不用意な行動や、詐欺師の言葉を鵜呑みにしてしまうことから発生しています。
念のためこれだけ注意したいのは、以下の3点です。第一に、「絶対儲かる」「元本保証」といった甘い誘い文句には乗らないこと。第二に、投資名目で個人口座への送金を要求された場合は、即座に拒否すること。これはタイだけでなく国際的な証券会社の原則にも反します。第三に、少しでも不審に感じたら、すぐに当局や信頼できる金融機関に相談することです。
- ツーリストポリス:1155
- 在タイ日本国大使館:02-207-8500 または 02-696-8500