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ペッチャブーン、燃料不足で深夜の給油待ち

By編集長

3月 24, 2026
出典:元記事

タイ中部ペッチャブーン県で、ガソリン不足が深刻化し、住民が深夜から給油のために長蛇の列を作っています。この異常な状況は、特に農業従事者の生活に大きな影響を与えており、地元メディアKhaosodが報じました。

この記事の要約

  • ペッチャブーン県のガソリンスタンドで、前日の夕方から翌朝の給油を待つ車の長蛇の列が発生。
  • 農作業に大量の燃料を必要とする農家は、給油待ちの負担増と買い手不足に直面。
  • 政府に対し、燃料供給割当の見直しと問題の早急な解決を求める声が上がっています。

ペッチャブーンで深刻な燃料不足

2026年3月23日午後8時、記者団はタイ中部ペッチャブーン県で住民が翌日の給油を待つため、夕方からガソリンスタンド前に車を停めて寝泊まりしているという報告を受けました。サラブリー・ロムサック道路沿いのPTガソリンスタンドでは、数十台の車が列をなし、中には200リットル入りのドラム缶をトラックの荷台に積んで待機する姿も見られました。

農家を直撃する燃料問題

地元バン・トーク地区に住む農家のニッタヤーさんは、50ライ(約8ヘクタール)のスイカを栽培しており、現在収穫期を迎えています。彼女は隔日で水やりをする必要があり、その度にポンプ用の燃料を30〜40リットル消費すると説明しました。以前、午前2時に給油に並んだ際もほとんど手に入らなかったため、今回は午後4時から食事と寝袋を持参して車中で待機しているとのことです。

ガソリンスタンドでは1人あたりの給油量が最大3,000バーツ(約1万5000円)という厳しい上限が設けられており、すぐに使い切ってしまうため、ニッタヤーさんは何度も列に並び直す必要に迫られています。このため、時間だけでなく精神的な負担も大きいと語ります。

さらに、燃料不足はスイカの販売にも影響を及ぼしています。タイ市場のバイヤーからは、ガソリン価格の高騰と、帰路の給油待ちによる時間のロスを懸念して、誰も買い取りに来てくれないと明かしました。ニッタヤーさんはこの問題にどう対処すべきか、途方に暮れています。

首相への切実な訴え

ニッタヤーさんは首相をはじめとする関係者に対し、早急な問題解決を訴えました。燃料不足は人々の日常生活に甚大な影響を与えており、村の小規模ガソリンスタンドのほとんどが、燃料輸送車が来ないために閉店に追い込まれていると指摘します。

この問題は、各ガソリンスタンドへの貯蔵庫からの燃料供給割当が半分以下に減らされたことに起因すると考えられています。「もし燃料が十分にあると言うのなら、首相は貯蔵庫に元の割当量を各ガソリンスタンドに供給するよう命じるだけで、この問題は解決するはずだ」と彼女は切実に訴えました。

Thai-Picks View

タイでは長年、エネルギーの安定供給が国家的な課題となっており、化石燃料への依存度が高い一方で、その輸入に大きく頼っています。特に農業セクターは、作物の多様化や品質向上だけでなく、生産コスト削減や安定供給網の構築が喫緊の課題とされています。今回のペッチャブーン県における燃料不足は、地方経済の根幹を支える農業が、こうしたエネルギー問題に直撃される現実を浮き彫りにしています。

政府は以前からバイオディーゼルなどの再生可能エネルギー活用を推進していますが、末端の供給網まで安定させるには至っていません。今回の騒動は、単なる燃料不足に留まらず、都市部と地方の格差問題、さらには経済発展とエネルギーセキュリティのバランスという、タイ社会が抱える複雑な課題の一端を示していると言えるでしょう。農家の声が、より持続可能なエネルギー政策と地方支援の推進につながることを期待したいです。

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