タイ東北部のブリーラム県で、ガソリン価格の高騰に直面したフードデリバリーのライダーたちが、コスト削減のため電動バイクのレンタルに殺到しています。この動きは、燃料費の負担を軽減し、彼らの生計を守るための画期的な解決策として注目されており、タイの現地メディアKhaosodが報じました。
この記事の要約
- ブリーラム県でガソリン価格が急騰し、フードデリバリーライダーの収入を圧迫しています。
- 多くのライダーがガソリン車の利用を諦め、電動バイクを日額125バーツ(約625円)でレンタルする動きが拡大しています。
- レンタルサービスは充電無料やメンテナンス不要の特典を提供し、ライダーの経済的負担を軽減しています。
高騰するガソリン価格とライダーの苦境
2026年3月27日、突然のガソリン価格1リットルあたり6バーツ(約30円)もの急騰は、タイの農業従事者から最貧困層まで、あらゆる職業に大きな影響を与えました。特に、バイクで食品を配達するフードデリバリーのライダーたちは、日々の燃料費が直接収入に響くため、深刻な打撃を受けています。
ブリーラムのライダーが選択した新しい働き方
この困難な状況を受け、ブリーラム県の一部のライダーたちは、燃料費の負担に耐えきれなくなり、電動バイクのレンタルに切り替え始めました。52歳のライダー、ティーラポンさんは、以前は毎日130〜150バーツ(約650〜750円)をガソリン代に費やしていましたが、価格高騰後はその金額が収入に対して大きな割合を占めるようになりました。
そこで彼は、電動バイクのレンタルサービスを利用することを決意。通常1日145バーツ(約725円)のレンタル料が、グループで10台借りると1日125バーツ(約625円)になるプロモーションを活用しました。この決断により、日収800〜1,000バーツ(約4,000〜5,000円)からレンタル料を差し引いても、生活費を賄い、貯蓄もできるようになり、さらに車両のメンテナンス費用を心配する必要がなくなったと語っています。
電動バイクレンタルサービスの拡大と特典
BEMブリーラムモーターバイクのオーナーである43歳のシャクリットさんによると、ガソリン価格が上昇して以来、電動バイクのレンタル利用者が目に見えて増加しているとのことです。現在では1日平均20台以上のレンタルがあり、特に1年契約で最初の10台が1日125バーツ(約625円)になるプロモーションが非常に人気を集めています。
同店は、レンタルサービスに加え、充電を無料で提供し、ライダーが商品の受け渡しを待つ間に休憩できるスペースも設けています。これにより、ライダーは金銭的なメリットだけでなく、働きやすさの面でも大きな恩恵を受けています。
Thai-Picks View
タイでは近年、環境意識の高まりと政府の支援策により、電動自動車や電動バイクの普及が加速しています。特にフードデリバリー業界では、日々の移動距離が長く、燃料費が直接収益に影響するため、電動バイクへの切り替えはまさに「救世主」とも言える存在です。今回のブリーラム県のケースは、ガソリン高騰という経済的打撃に対し、人々が知恵を絞り、新しい技術を生活に取り入れる柔軟性を示しています。タイの地方都市でもこのような変化が起きているのは興味深いポイントですね。環境に優しく、経済的な負担も少ない電動モビリティは、今後さらにタイの地方経済や生活文化に浸透していくことでしょう。
もしタイを訪れる機会があれば、電動バイクで颯爽と駆け抜けるデリバリーライダーの姿に注目してみるのも面白いかもしれません。また、大都市バンコクでも電動バイクタクシー(モトサイ)の試験運用が始まっており、タイの交通手段がどのように進化していくのか、現地で肌で感じるのもタイ旅行の新たな楽しみになりそうです。特に、タイの街角で電動バイクの充電ステーションを見かけることも増えており、インフラの整備状況からも国の脱炭素化への取り組みが見て取れます。
おすすめスポット
- ブリーラム・モーターバイク・レンタルショップ(BEM Buriram Motorbike):多くのライダーが利用する電動バイクレンタル店。電動モビリティの動向を肌で感じられます。
- チャーン・アリーナ(Chang Arena):ブリーラムが本拠地の人気サッカーチーム、ブリーラム・ユナイテッドFCのホームスタジアム。周辺には地元のグルメスポットも豊富です。
- ナイトマーケット:ブリーラム市内のナイトマーケットでは、ローカルフードや土産物が楽しめます。デリバリーライダーの活躍を見る良い機会にもなるでしょう。