タイ新政権構想:青は赤を飲み込み灰色を吐き出すか

※この記事のメイン画像はAIによって生成されたイメージです。

この記事の要約

  • タイ総選挙2026後、プームジャイタイ党が首相指名権を獲得し、アヌティン2政権樹立に向けた連立交渉が激化しています。
  • 非公式の選挙結果では、プームジャイタイ党193議席を獲得し最大勢力となる一方、開票不正疑惑が浮上し、一部で選挙無効の可能性も指摘されています。
  • 記事では、旧友との協力から、かつての敵対勢力を取り込む案、そしてプラチャチョン党の動向に左右される「夢の政権」シナリオまで、4つの連立方程式が分析されています。

タイ総選挙2026後の政局:混迷を極める連立交渉

2026年総選挙の激戦が終わり、政界の熱気は冷めやらぬまま、タイでは新政権樹立に向けた動きが活発化しています。青色勢力を代表するプームジャイタイ党が、非公式ながら193議席を獲得し、首相候補指名権を得たことで、連立交渉の主導権を握っています。しかし、投票用紙の再集計要求や、一部地域での選挙無効化の可能性が指摘されるなど、不確実な要素が山積しており、政局の行方は依然として不透明です。

選挙管理委員会(ECT)による国会議員(MP)の正式な認定は、これから60日以内(2026年4月7日まで)に行われる予定であり、この期間が新政権樹立のプロセスにおいて極めて重要となります。社会全体が今回の選挙の票集計に対し疑義を呈しており、全国的な再集計を求める声が高まっています。最悪の場合、選挙自体が無効となる可能性も排除できません。

浮上する4つの連立政権構想

「プラチャチャート・トゥラキット(ประชาชาติธุรกิจ)」は、アヌティン・チャーンウィーラクーン氏を首相とする「アヌティン2政権」の樹立に向けた4つのシナリオを分析しています。非公式の選挙結果は以下の通りです。

  • 1. プームジャイタイ党:193議席
  • 2. プラチャチョン党:118議席
  • 3. タイ貢献党:74議席
  • 4. クラータム党:58議席
  • 5. 民主党:22議席
  • その他小政党(タイ・ルアムパラン、プラチャチャート、パラン・プラチャラート、セートタキット、ルアムタイ・サーンチャートなど):15~21議席

シナリオ1:「政治は変わらない」325議席

「プームジャイタイ党」「タイ貢献党」「クラータム党」による連立政権。この組み合わせは、数字上ではプームジャイタイ党主導の政権に安定性をもたらす可能性があります。しかし、プームジャイタイ党とタイ貢献党の間には、ネーウィン・チットチョープ氏の拠点に関するカオクラドン事件や、タイ貢献党政権時代の上院議員選考に関する捜査(タウィー・ソートソン元法務大臣、プームタム・ウェーチャヤチャイ副首相などが関与)といった過去の根深い対立があります。両党が過去を乗り越え、協力できるかが焦点となります。

シナリオ2:「夢の政権」333議席

「プームジャイタイ党」「プラチャチョン党」「民主党」による連立政権。これは青色勢力内でも多くの者が望む方程式であり、「灰色の政治」のイメージを払拭し、タイ貢献党との多くの軋轢を解消する可能性があります。しかし、プラチャチョン党のナッタポン・ルアンパンヤウット党首が以前、アヌティン氏を再度首相にしないと公言していたため、その動向が注目されます。さらに、汚職撲滅委員会(PACC)が、旧カオクライ党の元国会議員44名に対する憲法112条(不敬罪)改正に関する倫理規定違反の申し立てを最高裁判所に提出しており、これによりプラチャチョン党の次期議員15名が職務停止となり、首相選出投票に参加できない可能性もあります。この場合、ナッタポン党首も辞任を余儀なくされ、アイティム(パリット・ワッチャラシン)氏が後継者として有力視されています。プラチャチョン党は3月から4月にかけて新執行部を選ぶための党大会を予定しており、この期間に「青」と「オレンジ」の連立の可能性が浮上するかもしれません。このシナリオでは、反「灰色政治」を掲げる民主党も連立に参加する可能性があり、アヌティン2政権のイメージを大幅に向上させるでしょう。

シナリオ3:「タイ貢献党を飲み込む」282議席

「プームジャイタイ党」「タイ貢献党内のグループ」「小政党」による連立政権。プームジャイタイ党がタイ貢献党から、将来的に自党へ参加を望む議員を取り込むことを目指す方程式です。これが成功すれば、東北部(イサーン)地域での「赤」勢力の分裂現象を引き起こし、青色勢力の地盤を拡大できるという二重の利点があります。これにより、政権の安定性が増すだけでなく、「灰色政治」と関連付けられるイメージを払拭できる可能性があります。しかし、自身を「グリーン勢力」と呼ぶターマナット・プロムパオ氏がタイ貢献党内の複数の主要派閥と強固な関係を持っているため、このシナリオの実現は困難かもしれません。

シナリオ4:「赤は崩壊しない」266+議席

「プームジャイタイ党」「クラータム党」「小政党グループ」による連立政権。このシナリオは、青色勢力が特定の「離反議員(งูเห่า:蛇)」グループを自党に引き入れることを目指す一方で、タイ貢献党全体を取り込むことを避けるものです。これが成功すれば、長年にわたり築き上げられてきた「赤」勢力の権力を破壊することができます。タイ貢献党は2回連続で選挙に敗北した後、議席数が50%以上も減少しており、このシナリオが実現すれば、多くの「赤」所属議員が「青」や「緑」の勢力に寝返り、党はさらに深刻な状況に陥るでしょう。

見えない「影の仕掛け人」と今後の展望

今回の政権樹立は、上院議員による首相選出投票の権限がないため、上院の影響からは自由です。しかし、各政党がそれぞれ独自の制約を抱えており、選挙管理委員会(ECT)による議員認定のプロセスが、権力の転換点やデッドロックを引き起こす可能性があります。さらに、「影に潜む政府の管理者」の存在も無視できません。首相府への道のりは、まさにトンネルの先の光を待つような状況です。

Thai-Picks View

タイの政権樹立は様々な党派間の駆け引きと法的な不確実性に満ちており、予断を許さない状況が続くと予想されます。日本の投資家や企業は、タイの政治動向が政策の安定性や経済環境に影響を与える可能性があるため、各政党の動きと法的な判断に引き続き注意深く注目すべきです。

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引用元:
https://www.prachachat.net/politics/news-1963603

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