• 木. 3月 26th, 2026

タイ市場でホンダEV戦略誤算、巨額損失

By編集長

3月 25, 2026
出典:元記事

ホンダ、EV戦略の誤算で巨額損失を計上。短期的なEVブームへの過剰投資と対応の遅れが響き、大規模な資産評価損を計上しました。プラチャチャート・ビジネスが報じています。

この記事の要約

  • ホンダはEVへの過剰投資と戦略ミスにより、約3.2兆バーツ(約16兆円)の資産評価損を計上し、一部EVモデルの発表を中止しました。
  • 自動車部門では15年ぶりの長期的な赤字に陥り、特に主要市場である米国での販売が低迷し、中国市場も伸び悩んでいます。
  • バイク事業の収益が支えとなっているものの、EV部門の損失を補いきれておらず、ハイブリッド車戦略でも競合に遅れを取っています。

巨額損失とEV戦略の転換

ホンダは、短期間の電気自動車(EV)ブームに対する過剰な投資と対応の遅れにより、大規模な負担を抱えています。特に、EV戦略のタイミングの誤りから、約3.2兆バーツ(約16兆円)という巨額の資産評価損を計上しました。これには、発売直前で中止されたEVモデルの費用も含まれています。

同社はデザインと革新性で知られていましたが、近年はその評判維持に苦戦しており、最大の収益源である米国市場で特に顕著です。

低迷する主要市場と自動車部門の赤字

2025年の米国市場におけるホンダの販売成長率は平均を下回る0.5%に留まりました。かつて好調だった中国市場も近年は停滞しています。結果として、ホンダの自動車事業は4四半期連続で赤字を計上。これは、15年前の東日本大震災と福島での津波災害以来となる最長の低迷期となっています。

しかし、二輪車事業などの非自動車部門は引き続き高い利益を上げ、ホンダの経営を支えています。それでも、EV事業の損失は大きく、これらの利益だけでは補いきれない状況です。

ハイブリッド戦略の遅れと競合との差

ブルームバーグの報道によると、ホンダはEV戦略を大幅に転換し、米国で発売予定だったEV3モデル(ホンダ0サルーン、ホンダ0 SUV、アキュラRSX)の投入を中止すると発表しました。これらは当初、主力モデルと位置付けられていましたが、2025年度には約1400億バーツ(約7000億円)の純損失を計上する見込みであり、上場以来69年ぶりの年間赤字となる恐れがあります。

ホンダは1999年に米国市場でトヨタ・プリウスに7ヶ月先行してハイブリッド車「ホンダ・インサイト」を投入した先駆者でした。しかし現在、ホンダのハイブリッド車はわずか4モデルなのに対し、トヨタは29モデルを展開しており、ラインナップの差は歴然です。2025年末に復活した伝説的なスポーツクーペ「プレリュード」のハイブリッドモデルも、今年2月の販売台数はわずか299台と期待を下回っています。

Thai-Picks View

このホンダのEV戦略の苦戦は、タイにおける自動車市場の大きな変化を象徴しています。タイ政府はEVハブ化を目指し、中国のEVメーカーが相次いで工場を建設するなど、EVシフトを強力に推進しています。これにより、タイの新車販売市場では中国EVが急速にシェアを拡大しており、かつて日本車の牙城だった市場構造が大きく変わりつつあります。

タイ在住の日本人にとって、この動向は自動車購入の選択肢や維持費に影響を与える可能性があります。今後、EVの選択肢がさらに増え、価格競争が激化する一方で、日本車ブランドのラインナップや販売戦略の変化が予想されます。また、タイ政府のEV普及政策は、将来的に電力供給や充電インフラ、さらには電気料金の変動にも影響を及ぼす可能性があるため、現地のエネルギー政策やインフラ整備の動向に注目しておくことが生活防衛上重要となるでしょう。

関連記事を詳しく読む(外部サイト)