バンコク・エアウェイズ、国内線運賃を最大20%値上げへ

By編集長

3月 28, 2026
出典:元記事

タイのバンコク・エアウェイズが、4月1日より国内線の運賃を最大20%引き上げます。燃油価格の高騰と予約の減少が主な原因で、タイ国内の移動コストが増加することになります。この動きは、地元メディアのBangkok Postが報じています。

この記事の要約

  • バンコク・エアウェイズが4月1日から国内線運賃を15〜20%値上げする方針です。
  • 燃油費の高騰と第2四半期の予約減少が値上げの背景にあります。
  • タイ民間航空局(CAAT)との運賃上限引き上げ交渉も視野に入れています。

運賃値上げの背景と理由

タイの主要航空会社であるバンコク・エアウェイズは、4月1日より国内線運賃を15〜20%引き上げる計画を発表しました。これは、国際的な燃油価格の高騰と第2四半期の予約が3%減少していることに対抗するための措置です。

同社のプッティポン・プラサートーンオーソット社長は、2025年には燃料費が総経費の16%(207億バーツ、約1,035億円)を占めていたと述べました。中東での紛争激化によりジェット燃料価格が急騰しており、今年は燃料費が総経費の20%に達する可能性もあると指摘しています。

国際航空運送協会(IATA)によると、3月20日までの週平均ジェット燃料価格は、前月平均と比較して106%も急騰しています。バンコク・エアウェイズは、必要量の30%を1バレルあたり80〜90米ドルで燃料価格をヘッジしていましたが、高騰するコストを完全に吸収することはできていない状況です。国際線ではすでに燃油サーチャージを段階的に引き上げています。

運賃上限と将来的な対策

現在、タイではフルサービス航空会社の運賃は1キロメートルあたり13バーツ(約65円)、格安航空会社(LCC)は同9.4バーツ(約47円)という上限が設けられています。プッティポン社長は、バンコク-サムイ線やバンコク-プーケット線など、一部の路線ではすでにこの上限に近づいていると述べています。

もし中東情勢がさらに悪化し、運航に支障をきたすような事態になれば、バンコク・エアウェイズはさらなる対策を検討する可能性も示唆しています。具体的には、業績の芳しくない路線の削減や運航頻度の調整、そしてタイ民間航空局(CAAT)との間で国内線運賃の上限引き上げ交渉を行うことが挙げられます。これは、現在のコスト構造では採算が厳しい路線が出てくる可能性を示しています。

パンデミックの経験から、航空会社は危機的な状況下での急拡大が困難であることを学んでおり、今年の目標をさらに見直す可能性があります。当初、2026年には平均搭乗率80%を目標としていましたが、現在の状況が影響を与えるかもしれません。

予約状況と関連事業への影響

2026年4月から9月までの先行予約は、前年同期比で1%増加しています。しかし、第2四半期に限ると、国際線を中心に3%の減少を記録しています。特に4月のサムイ空港発着便の先行予約は全体で4%減少しており、国内線は19%、国際線は10%の落ち込みを見せています。これは、タイの主要な観光地であるサムイ島への旅行を検討している在住日本人や観光客にとっても注目すべき動向です。

また、中東系航空会社の運航停止が続けば、バンコク・エアケータリング社にも影響が及ぶとプッティポン社長は懸念しています。同社は中東系航空会社を主要顧客としており、昨年は19%の増収となる12億9千万バーツ(約64億5千万円)の売上を達成し、31社の航空会社に719万食以上の機内食を提供しました。この子会社の好調な業績も、今後の航空業界の動向次第では不安定になる可能性があります。

Thai-Picks View

今回のバンコク・エアウェイズの運賃値上げは、タイの交通・インフラにおける燃料コストの依存度が高い構造的課題を浮き彫りにしています。エネルギー価格の変動は、国内経済や観光産業全体に直接的な影響を与えるため、政府は輸入燃料の高騰から国内市場を保護するための政策を模索しています。過去には交通インフラと燃料に対する規制、運用、投資、および補助金といった政策が講じられてきました。

在住日本人にとっては、今回の値上げによりタイ国内の移動コスト、特にバンコクと観光地を結ぶ航空券が高くなるため、国内旅行の計画に影響が出る可能性があります。特に、バンコク-サムイ線やバンコク-プーケット線など人気路線の運賃が上限に近づいているため、今後は航空券の早期予約や、他の交通手段(長距離バスや鉄道など)の利用も検討に入れるなど、より計画的な移動が必要となるでしょう。航空会社が運行本数を削減する可能性もあるため、旅程の選択肢が限られることも考慮に入れるべきです。

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