ITD株主、社債償還延期承認。事故懸念も

この記事の要約
- 2026年1月16日に開催されたイタリアン・タイ・デベロップメント(ITD)の株主総会で、同年満期を迎える約144.55億バーツ相当の社債5銘柄の償還期間延長などが承認されました。
- 株主からは、タイのシーキウの高速鉄道やラマ2世高架道路での建設事故に関する懸念が相次ぎ、契約解除やブラックリスト化の可能性について質問が出されました。
- ITDは、依然として1000億バーツを超える手持ち工事(受注残高)があると説明し、政府の今後の動向を注視する姿勢を示しました。
ニュースの概要
タイの建設大手イタリアン・タイ・デベロップメント(ITD)は、2026年1月16日に開催された株主総会で、同年中に満期を迎える総額144.55億バーツ相当の社債5銘柄の償還期間延長や、特定の財務比率維持義務などの免除案を承認されました。
この決定は、同社の財務状況に柔軟性をもたらすものと期待されます。しかし、会議ではタイ国内のシーキウの高速鉄道建設現場やラマ2世高架道路で発生した建設事故に関する株主からの厳しい質問が集中しました。これにより、同社の事業運営に対する懸念が浮上しています。
ITD社債償還延期案の承認
ITDは、2026年に償還期限を迎える社債5銘柄(総額144.55億バーツ)について、償還期間の延長を株主総会に提案しました。
第一号議案:免除事項の承認
株主総会では、まず第一号議案として、以下の事項を債務不履行事由としないための免除が承認されました。この免除は、今回の株主総会で承認された日から社債の全期間にわたって適用されます。
- 定められた株主資本に対する負債比率(D/Eレシオ)維持義務の免除。
- 債券発行者に対し、信用格付けの見直しを手配することなく、またタイ証券取引委員会から承認された信用格付け機関による信用格付け見直し結果(クレジットアップデート)を報告する必要がないことの免除。
第二号議案:追加条件の審議
第二号議案については、2026年1月27日に別途審議される予定です。この議案には、社債の元本および利息の支払い条件の調整、ならびに社債の権利規定や補足規定、社債名称、関連文書の修正が含まれます。
- 社債の満期日を元の満期日から3年間延長。元本は4回に分けて償還され、第1〜3回で元本の10%ずつを、第4回で残りの全てを支払います。
- 延長される3年間における社債の金利を調整し、増額分は新しい満期日または発行者が早期償還権を行使する日に一括して支払われます。具体的には、1〜2年目は各銘柄の既存金利から年率0.25%、3年目は年率0.50%引き上げられます。
- 社債発行者が満期日前に社債の全部または一部を償還できるコールオプション(早期償還権)を規定に追加する。
株主からの建設事故に関する質問
株主総会では、タイのシーキウにおける高速鉄道建設プロジェクトとラマ2世高架道路での痛ましい建設事故に関する質問が多数寄せられました。特に、契約解除やブラックリスト化された場合の影響について、株主からの懸念が示されました。
これに対しITDは、現在、1000億バーツを超える手持ち工事(受注残高)があることを説明し、タイ政府の今後の指示を待つ方針であることを明らかにしました。しかし、もしこれら2つの契約が最終的に解除された場合、残りの工事価値の約10%に相当する、およそ10億バーツ以上の影響が生じる可能性があると述べました。
ITDの現状と展望
ITDは、社債償還に関する柔軟性を確保しつつも、最近の建設事故が事業に与える影響に直面しています。同社は引き続き、大規模な受注残高を背景に事業の安定性を強調していますが、タイ政府による契約の見直しや潜在的な制裁措置が、今後の業績にどの程度影響を及ぼすか注目されます。
引用元:
https://www.prachachat.net/general/news-1952021
#ITD #タイ高速鉄道 #タイ社債 #タイ経済

